ウルトラセブン「勇気ある戦い」の第3セントラル病院の外観は、当時の程ヶ谷カントリー倶楽部のクラブハウスです。2008年6月現在、そのゴルフ場の跡地は横浜国立大学のキャンパスになっており、クラブハウスがあった場所には教育人間科学部別棟が建っています。同エピソードのラストも、この建物付近で撮影されました。
2008年6月 写真1 |
図1 「程ヶ谷40年」P77より引用 |
図2 横浜国立大学キャンパス南門付近の地図 |
写真1中央の低い建物が、その教育人間科学部別棟です。程ヶ谷カントリー倶楽部の年史「程ヶ谷40年」によると、クラブハウス(図1)はちょうどこの建物の場所にありました。図2(横浜国立大学キャンパスの南門付近の地図)でいうと、クラブハウスがあったのは16番の位置です。写真1と図1の写真はだいたい同じ向きで、写真1奥の高い建物が15番の建物になります。
このクラブハウスが第3セントラル病院と同じ建物であることは、セブン「勇気ある戦い」2分30秒あたりの映像を見れば分かります。
2008年6月 写真2 |
2008年6月 写真3 |
写真2は、写真1の建物を別角度から撮影したものです。図2の番号でいうと、64番の建物側から16番の建物を撮影しました。そして写真3は、写真2の反対側です。
セブン「勇気ある戦い」24分17秒あたり、事件が一件落着し、車いすに乗ったダンら一行が画面手前に向かってくるのが写真2の向きになります。そしてその直後、オサム君の姉と握手をするダンにヤキモチをやいたアンヌが、タンポポの綿毛を吹きます。その場所が、写真3のあたりになります。
2008年6月 写真4 |
2008年6月 写真5 |
ところで、写真2の右側に赤い屋根が木々の間から見えますが、セブン「勇気ある戦い」24分17秒あたりにもよく似た建物が写っています。
写真4と写真5がその赤い屋根の建物で、入り口の脇には「横浜国立大学教職員組合」の表札があります。入り口の部分は少し違いますが、それ以外の見た目は、作品中に見えるその建物のものとよく似ています。例えば、壁から斜めに飛び出ている柱です。
この赤い屋根の建物はセブン当時のものだと思います。というのも、元々あったものと同じデザインの建物をわざわざ作り直す理由がないからです。
図3 「程ヶ谷40年」より引用 |
セブン「勇気ある戦い」23分辺りに小屋と白い柵が写ります。ウルトラ警備隊が地上からクレージーゴンへ攻撃する場面です。
それらとよく似た小屋と柵が程ヶ谷カントリー倶楽部にもありました。図3はクラブハウスの近くの様子で、小屋はおそらく(雷雨などからの)避難所です。そしてその側には白い柵があります。特に小屋の見た目が、作品中のものとよく似ています。
したがって、セブン「勇気ある戦い」23分辺りに写った小屋は、ゴルフ場内にいくつかあったであろう避難所の1つだと思います。
謝辞:情報を提供してくださった方に感謝いたします。