2015年5月 写真1 |
怪奇大作戦「殺人回路」の2つの場面で、あるビルの屋上が登場します。その2つの場面とは、伊藤課長が的矢所長に幽霊を見たと伝える場面と、事件が無事解決したラストです。その屋上は東京都中央区日本橋にあるタケダビルのものです。写真1がそのタケダビルです。
以下ではその裏づけを説明するために、作品の映像から分かる3つの点に注目します。
さらに、このビルが怪奇大作戦放映当時(1968年)に存在したことも確認します。
2003年12月 写真2 |
2015年5月 写真3 |
写真2はタケダビルの前にある歩道橋からの眺めです。写真中の「TDK」の看板を掲げているビルが、作品中の「日商岩井」の看板を掲げているビルと同じです。しかしそのビルは写真3でわかるように2015年5月には取り壊されていました。
2015年5月 写真4 |
写真4はタケダビルと道を挟んで反対側にある日本橋高島屋です。赤い旗のあるビルと、窓や建物の形が一致します。
武田二百年史(資料編)P95 写真5 |
写真5は参考文献[1]P95に掲載されているタケダビルの写真です。そのページには、昭和41年(1966年)竣工とあります。これらから、かつてこのビルの屋上には金網があったことと、怪奇大作戦放映当時にはこのビルが存在していたことが確認できます。
以上から、怪奇大作戦「殺人回路」の神谷商事屋上はタケダビルの屋上と考えられます。
謝辞:情報を提供してくださった方に感謝したします。